11月30日
ここ最近は週末が釣り日和でうれしいです。
この日も凪予報で磯釣りにいきました、釣りに行く前に知り合いから、昨日竹野の某有名磯で釣り人が海に落ちて海上保安庁がヘリコプターや巡視艇で今も捜索中だとの話を聞きました、この時期は凪予報が出ていても磯は波が高く岩海苔などで足場が滑りやすく非常に危険です。 大物を掛けた時などはタモ入れなど危険が伴います。
朝までぐっすり寝たこともあり、釣りを開始したのは11時からでした。
この日は、沖の波は凪いでいるのに磯際はけっこうな波があって仕掛けが波の影響を受けて引っ張られたり戻ったりで安定しません、なのでしっかりした張りを作ることが難しくなかなか魚が掛かりません。
沖の方は激流であっという間に仕掛けがながされます、その影響かずっと餌が残ります、手前のほうはゆっくり潮が流れあっという間に餌がとられます。
午後2時頃、沖の激流になる少し手前に仕掛けを投げると、25cmを少し超えるグレが釣れましたがそれ以降はまたぴったりとあたりはありません。
今日は夕方4時までと決めていましたが、あたりがないまま時間が来ました、「まっこんなもんか」と思いながら最後の一投を力任せにエイヤッっと遠投しました。
このころには、沖の激流も少し緩くなっていてゆっくりと気持ちよさそうに仕掛けが沖に流れていきました。
ウキを見ながら帰りのことを考えていました、何か酒のあてを買ってかえるかなあ、などと。
すると突然竿がひったくられて道糸がすごい勢いででていきます、反射的に大合わせをすると魚がすごい勢いで走ります、竿を横にして溜めますが、すぐにのされてジジジーとドラグ音を響かせながら糸が出ていきます。
「ヒラマサだっ」最後の一投に大物がかかりまるで漫画のようでした。
強い引きでなかなか寄ってきません、根にまかれないよう足場の低い位置に移動して、竿を水平に保ちます。
久々の大物に、ばらさないよう慎重にやり取りします、少し近くに寄ってきたかなと思った時、左に走っていた魚が右に向きを変えました、そこは根が張り出していて道糸がひっかりそうなので魚についていきますが、右側は波長の長い大きな波をかぶっています。
波が高くてタモを出せる状況じゃないので、大きな波を利用して魚をぶり上げようと思いますが、なかなか浮いてきません。
やっと魚の姿を確認できた時、「あれっ」っと思いました、「また、君か」と、ヒラマサだと思っていた魚は少し黒みがかったオスの真鯛でした。
少しがっかりしましたが気を取り直し、波を利用してぶり上げようとしますが、魚が重くてなかなかあがりません、やっと上げましたが傾斜の途中で止まってしまいました。
ハリスを持って引っ張ると、ハリスが切れてしまい絶体絶命です、次の波で魚が海へ帰ってしまいます。
急いで魚のところまで行き、口に手をいれて引っ張ろうとすると思い切り嚙まれました、でエラのところを持ち直すと大きな波がきて膝のあたりまで波をかぶりました、もう少し波が高ければのまれていたかもしれません。反省です。
で、四苦八苦して捕獲しました、磯に何度もぶつかった真鯛の綺麗なはずの魚体はボロボロになり、自分はびしょびしょになりました。
帰りに釣具店で測ってもらったら79cm、6kgオーバーでした。

やっとの思いで釣りあげた魚を背負っての、帰りの登り坂は地獄でした。
真鯛はカマ半分と半身だけ残して近所の人にあげると、そこでは刺身、鍋、鯛めし、塩焼き、皮の湯引きのポン酢で一夜で食べつくしたようです、すごいっ。
自分は、腹身の刺身、カマの塩焼き、鍋は二回に分けて、皮の湯引きのポン酢、背身の昆布締めで三日かかって食べきりました。
大鯛はあまりおいしくないと思っていましたが、時期的なのか、肥えていたからなのか脂もよくのっていてとても美味しかったです、特に昆布締めと皮の湯引きが。
しかし、ヒラマサは遠い。
つづく